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月花さんの天使とお茶会 第六夜
- 2008/05/13(Tue) -
月花さんの天使とお茶会 第7夜です。

今までのお茶会はこちらからどうぞ。全てを遡って読むことができます。

興味のない方はスルーでどうぞ。^^



ここからが第7夜です。


暗い階段をどれほど下ったのでしょう。
遂に降り切ったあなたは、少し通路を進むとそこに大きな扉を見つけました。
黒檀でできたそれは精緻な細工がほどこされ、通路の質素さとは正反対です。

あまりの大きさに息を呑みながら、「こんな大きな扉一人で開けられるかなぁ??」
不安になります。 それほど重厚感のある、立派な扉でした。
ところが、驚いたことに私がそっと触れると、重さを感じさせず音もなく扉が開きます。

扉の向こうは、夜の世界でした。
真っ暗ではないけれど、明るくはありません。
何本もの柱が天井を支えていますが、その天井はあまりにも高いのか見えません。
柱は列柱となり、あなたの行き先を示しているようでした。
そして、闇の遠い果てに一つの星が輝いているのをあなたは見つけます。
その光めがけて、あなたは歩き始めました。

再びどれほど歩いたのでしょう。
列柱が途切れ、大広間のようになっている所に出ました。
そこはとても広く、壁も天井も柱も美々しく飾られていますが、誰もいません。
しんと静まり返っています。


「あ~~! あ~~! 誰かいますかぁ??」

返事はありません。それに音は反響もせず、吸い込まれていきます。

少し怖くなってきました。

すると・・・また胸の中にぽっと丸い玉が温かくうずいてくれます。

「うん。コニーと一緒だもんね! 大丈夫!」

広間の奥は一段高くなっていて、奥の壁にあなたが目指してきた光が見えました。
光の下には玉座があり、そこに座っている人物がゆっくりと立ち上がります。
そして、あなたの前にやってきました。

「私の名前が分かるか」
そう言いながら、彼は微笑みました。
そして、ゆっくりとあなたを抱きしめます。

「ここ来るまで、色々とあっただろう? よければ、話して聞かせておくれ。」
あなたの背中を軽く押して促しながら、そう言います。

涙があとからあとからあふれてきます。

コニーとの出会い、そして別れ。

たくさんの天使たちとの出会い、そしてその物語を私はぽつりぽつりと話しました。

ルシフェルは一言一言を本当に親身になって、聞いてくれました。

その態度だけでも、非常に慰められます。



広間は徐々に明るくなっていきました。
柱に飾られた蝋燭に灯りが灯っていきます。
空中に浮かぶ様々なクリスタルがその光をさらに反射しています。
奥の星は、ますますその輝きを増していきます。

その星を見詰めていると、彼が問うてきました。


「闇とはなんだ。光とはなんだ。答えの一端くらいは掴めたかな。」

「私の中にもあります。闇も光も。

 闇と光は表裏一体で、光を見失ったときに、人は闇におびえるのではないでしょうか?」




瞬き一つすると、今度は全てが漆黒になっていました。
その黒を背景に瞬かない星たちが輝いています。
星は数をなし、星団を形作っています。
その宇宙で、あなたと彼は佇んでいました。
星は猛烈なスピードで動き、一つの星団があなたたちを呑みこんでいきます。
銀河系…
太陽系……

第三惑星・地球

青い水の星が、宇宙に浮かんでいます。


「なぜお前はこの星を選んだ?そして、人として何を学ぼうと思ったのだ?」

「青くてとっても綺麗だったんです。この星は産声をあげたばかりだった。

 私はそこの大気になりたかった。澄んだ青空を仰ぎ見たかった。

 この星と共に成長をしたかった」


「そして、今生では何を知るために地に降りた?」

 「私の失敗を償うため。私は過去に大きな過ちを犯しました。

  よかれと思ったことが  結局人々を傷つけることになってしまった。

  浅はかだったのです。  今生ではそれを償いたい」



見てごらん。
彼がそういいながら、指し示します。
急速に降下し・雲を抜け・大地が迫り・街並みが近づき、一つの家が見えてきます。
その屋根の下には、あなたがいます。


「今現在の自分に、何かメッセージはあるかい?」

「償いはもう終わりました。

 償いは終わっているのに、あなたの中には罪悪感だけが残ってしまっている。

 もういいんですよ。今生では、いいんです。思うことを口に出しても。

 自分の中に小さくなっているのはやめて。あなたの本来の力を他の人のために役立ててください。

 今生ではあなたが思うよりずっと、あなたの力を必要としている人がいます。

 それに早く気づいてください。そのためのサポートももう整っているのです。大丈夫です。

 償いはもう終わりました。本当は前世で終わっていたのです。

 ひきとってきて縛られてしまったのは、ほかならぬ自分自身なのですよ」


一つ瞬きをすると、宇宙も地球も消え去っていました。
元の大広間に戻っています。
彼が手を伸ばすと、変わらず輝き続けている星の一部がそのてのひらに降りてきました。

「この光は私。光に対しては闇であり、闇にあっては光である。」
天使は、その手をあなたの額にあてがいました。
光がそっとあなたのうちに入り込んできます。


その光によって、許されたように感じて涙が流れます。

「お前の内を覗いてごらん。そこにも宇宙があるだろう。
今、見てきたばかりと同じものだ。
この広大な宇宙をお前は旅しているのだよ。
私は闇としてお前に寄り添い、光として導こう。
その額の証が標(しるべ)となる。」


手が離れていくと、星の光はあなたの眉間に吸い込まれて消えていきました。
「そして……天使とは何者か、分かったかね?」
穏やかに笑いながら、彼が問いかけてきます。




天使とは、私の旅の友であり、羅針盤なのですね。





心がとても穏やかに、鏡のような水面みたいに静かです。

今までの道、これからの道がはっきりと見えるようです。

この一歩が、私にとって新しい一歩。

それを実感しながらまた歩き始めます。


「さぁ行きなさい、旅が終わる。」

玉座の裏、星の下には小さめの扉がありました。
あなたはそっとその扉に手をかけます。
扉の間から光があふれ出て、あなたを真っ白に染めました。


《第七夜・終》
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